整形外科を育てた人達 第36回
James Syme(1799〜1870)
天児 民和
1
1九州大学
pp.284-287
発行日 1986年3月25日
Published Date 1986/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907369
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英国のEdinburghの有名な外科医としては先ずJames Symeを第一に推すべきであろう.外科ではないが産科医としてChloroform麻酔を開発したJames Simpson(1811-1870)は今日,Edinburghの古城の近くに銅像がたてられている.制腐手術の創始者LordJ oseph Lister(1827-1912)はSymeの娘婿であったが,Listerの制腐手術に反対したのはSimpsonであった事も歴史上興味ある事であろう.本誌21巻1号に掲載されたNicolai Ivanovich Pirogoff(1810-1881)について執筆しているときに,足部切断術で断端支持力を高める術式をPirogoffが考案し,同様の術式をSymeも行い好評であったことを知り,早速資料を集めてJames Symeについて書くことにした.
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