Japanese
English
臨床経験
Idiopathic Chondrolysis of the Hip(特発性股関節軟骨融解)—自験例および文献的考察
Idiopathic Chondrolysis of the Hip
永田 善郎
1
,
中村 利孝
1
,
鴨川 盛秀
1
,
中村 茂
1
,
二ノ宮 節夫
1
Yoshiro Nagata
1
1東京大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, University of Tokyo
キーワード:
特発性軟骨融解
,
idiopathic chondrolysis
,
股関節
,
hip joint
,
組織所見
,
histological findings
,
成因
,
etiology
Keyword:
特発性軟骨融解
,
idiopathic chondrolysis
,
股関節
,
hip joint
,
組織所見
,
histological findings
,
成因
,
etiology
pp.1201-1206
発行日 1985年10月25日
Published Date 1985/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907280
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抄録:Idiopathic chondrolysis of the hipの3例を経験し臨床的および文献的検討を行った.症例1;13歳男,左股関節罹患,筋解離術,試験的関節切開術を行いその後経過順調である.症例2:13歳男,右側罹患,3年の経過で自然軽快した.症例3;11歳女,右側罹患症状不変例.症例1の病理像は軟骨辺縁が不整で表層にerosionや一部脂肪変性部があり,表面には線維結合織の増加がみられる,軟骨組織がその線維組織の浸潤をうけ一部軟骨細胞が島状に取り残されている.これより本症は軟骨細胞の壊死膨化よりもまず基質が何らかの原因で融解されるのが発症の起点であると考えられた.文献的には68症例71関節の症例をみる.諸外国では1:6で女性に好発するのに対し,本邦ではほぼ男女同数であった.予後は半数は自然強直になるが症例1,2のごとく,症状軽快例も存在する.
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