Japanese
English
臨床経験
甲状腺機能低下症と慢性関節リウマチとの臨床的考察について
The Clinical Study on Rheumatoid-Arthritis with Hypothyroidism
別所 和也
1
,
中村 信也
1
,
識田 弘美
1
,
三井 弘
1
,
林 𣳾史
1
,
園崎 秀吉
1
,
内田 詔爾
1
Kazuya Bessho
1
1東京大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, University of Tokyo
キーワード:
慢性関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
,
甲状腺機能低下症
,
hypothyroidism
Keyword:
慢性関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
,
甲状腺機能低下症
,
hypothyroidism
pp.673-675
発行日 1985年5月25日
Published Date 1985/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907203
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:慢性関節リウマチ(以下RA)は橋本氏病との合併頻度が高いといわれている.そこで我々はRAで治療中の患者で甲状腺機能低下症を有する8症例を調査し,その関節症状の特徴を調べてみた(8例中7例が橋本氏病であった).方法は患者への問診により甲状腺機能低下症並びにRAについての発症時の年齢・症状・現在までの経過等を調べた.また血液検査やX線像も参考にした.
その結果,RAの発症時期と甲状腺剤投与開始時期は近い傾向にある事がわかった.また関節変形は少ない傾向にあり,手のX線写真では遠位指節間関節(DIPj)に所見が多かった.甲状腺剤投与では症状の緩解はみられなかった.
以上より,この関節症は特異的な症状を持ち,甲状腺疾患と深い関連があるが,BlandらのいうHypothyroid-Rheumatic syndromeではないと考えられる.
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.