臨床経験
脊髄髄膜瘤に伴う背柱変形
伊藤 裕夫
1
,
村地 俊二
1
,
沖 高司
1
,
野上 宏
1
,
夏目 玲典
1
,
荻野 武彦
1
Hiroo ITO
1
1愛知県心身障害者コロニー中央病院
pp.1042-1049
発行日 1978年11月25日
Published Date 1978/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905806
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はじめに
脊髄髄膜瘤(Myelomeningocele,以下M. M.と略す)の欧米における発生頻度1〜5)は,1,000人の出生に対して,1〜4人と言われる,一方本邦の発生頻度は村上6)によれば,新生児1,000に対して約3例の出生と言われ,高橋7)によれば,1,000の分娩に対して0.17〜0.44で,欧米に比し約1/10の頻度であろうと述べている.
このようにM. M.の発生頻度は,本邦では欧米に比べはるかに少ないものであるが,山田ら8)も述べているように,中枢神経系の先天異常の中では比較的多く,特に小児中枢神経系の外科疾患において大きな位置を占めている.
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