特集 胸椎部ミエロパチー
総括/胸椎部ミエロパチー全般の部
服部 奨
1
Susumu HATTORI
1
1山口大学医学部整形外科学教室
pp.316-317
発行日 1977年4月25日
Published Date 1977/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905504
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第1席は胸椎椎体周辺部の骨変化に関する検討と題し,兵庫医大円尾氏の講演である.102例の患者の胸椎部レ線をA群(頸椎後縦靱帯骨化)20例,B群(頸椎後縦靱帯骨化がなく,頸・胸椎部に著しい骨化がある)18例,C群(以外のもの)64例の3群を対象とし検討された.また,血清学的検査,剖検時摘出標本の組織学的検討等も加えられた.以上の結果,胸椎部には後方骨棘はみられなかつた.バーソニー出現率はB群で83%陽性.血清学的検査では3群間に差を認めなかつたと結論した.
埼玉医大都築氏が初期においては椎間板高位の骨化病巣の発生部位を組織学的に識別するには特殊染色等工夫を要するとの発言があつたが,靱帯骨化の機序解明にも関係する重要な問題であろう.
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