特集 胸椎部ミエロパチー
胸椎部ミエロパチーについて
服部 奨
1
Susumu HATTORI
1
1山口大学医学部整形外科学教室
pp.315
発行日 1977年4月25日
Published Date 1977/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905503
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脊柱の退行変性により脊髄症状を呈する胸椎部ミエロパチーは頸椎部のそれにくらべると日常遭遇する機会は少ない.しかしその診断,治療面においてかなり問題が多い.最近その病因,病態についても次第に明らかになりつつあるが,不明なところが少なくない.これらの理由から,第5回脊椎外科研究会のテーマとして本題がとりあげられたのである.さらにその主たる病因たる後縦靱帯骨化,黄色靱帯骨化,脊椎症および椎間板ヘルニア等は合併することも少くないし,病態も少なからず共通点を布すると考えられるのに敢えて別個に扱つたのは,おのおのの病態,臨床像,診断,治療等を詳細に分析することも必要と考えたからである.今後,合併例等総合的に検討することも必要である.
全般的問題をとりあげた項では重要な問題の提起もあり,今後このような基本的な共通の病態,臨床症状,診断,予後,治療等について究明されなければならない.
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