第47回日本整形外科学会総会より
膝内障と類似疾患<シンポジウム>
渡辺 正毅
1
Masaki WATANABE
1
1東京逓信病院整形外科部
pp.839-844
発行日 1974年10月25日
Published Date 1974/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905060
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まえおき
昭和49年の第47回日本整形外科学会総会で主題の1つとして「膝内障と類似疾患」がとりあげられたが,これは非常に古くてまた新しい問題である.膝内障は今日の整形外科医が最もつよい関心をもつ問題の1つであろう.このテーマはすでに昭和48年夏の東日本整形外科学会においても主題としてとりあげられ,古谷誠,森義明,松井宜夫,守屋秀繁,松原統,今井望および中島寛之の諸氏によつて討議されたが,そこでは半月板と靱帯損傷の診断についての報告と討論が主な事項で,治療面の論議が十分でなかつた憾みがあつた.2度の主題の座長を依嘱されたわたくしは,今回は診断のみに片寄らないように心がけたつもりである.
次に今回の主題の担当者の選択については,この方面のexpertが多いために,かえつて非常な苦労をした,また,このような多彩な問題を2時間そこそこで論議することは無理な話で,会長の柏木教授と相談の結果,6人の担当者にしぼり,各自15〜20分でしやべつてもらうことにした.そして発言者には,日本における膝内障のpioneer天児名誉教授と膝関節外科の権威者森教授をお願いした.そして幸にも6名の元気のいいexpertと上記発言者が決定したので,座長の役目は「しやべらぬこと」ときめこんだ次第である.
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