臨床経験
陳旧性上肢電撃傷の機能再建
倉田 利威
1
,
渡 捷一
2
,
津下 健哉
2
,
栗原 敬之
3
Toshitake KURATA
1
1広島鉄道病院整形外科
2広島大学医学部整形外科学教室
3県立広島病院整形外科
pp.524-529
発行日 1974年6月25日
Published Date 1974/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905011
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はじめに
電撃傷は電流が導体と導体の間に発するアークとかスパークにより生じる熱に起因するelectrothermal burnと,電流の流れている導体に触れて,人体の中に電流が流れることにより生じるtrue electrical burnとに大別される.electrothermal burnの中でも特にarc burnは広範囲で皮膚全層におよぶ火傷を生じさせるが,それより深層の組織まではおよばない.True electrical burnは表皮にとどまるものから,皮下,腱,筋,血管,神経,骨にまでおよぶものがある(第1表).電撃傷には二つの問題がある.一つは電撃死の問題,他は電撃による局所の障害の問題である.今回は局所障害について検討を加えたのでこれについて述べる.
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