臨床経験
腓骨神経欠損に対する自家神経移植術
小谷 勉
1
,
豊島 泰
1
,
松田 英雄
1
,
鈴木 隆
1
,
岩見 洋
1
,
石崎 嘉昭
1
,
山野 慶樹
1
,
笹岡 正雄
1
,
森口 富英
1
,
浅田 莞爾
1
,
近藤 正樹
1
Tsutomu KOTANI
1
1大阪市立大学医学部整形外科学教室
pp.159-164
発行日 1972年2月25日
Published Date 1972/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904654
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はじめに
膝関節部付近の腓骨神経損傷は末梢神経損傷の中でも,かなりの頻度でみられ,時には数cmにおよぶ欠損を有する場合もあるが,多くは一次的に端々縫合が可能である。しかし10cm以上におよぶ欠損があれば,種々の方法を試みても端々縫合は不可能で,多くは2次的に腱移行術などによる再建術がなされてきた.われわれはこのような症例に対して,腓骨神経の主たる機能である運動機能の回復を意図して,自家神経による神経幹移植および細小神経束移植(以下cable graft)を各1例に行なつたので,筋電図的検索と若干の考察を加えて報告する.
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