シンポジウム 先天性筋性斜頸 私の治療法
私の治療法
高瀬 武平
1
1金沢大学医学部整形外科
pp.153-157
発行日 1967年2月25日
Published Date 1967/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904191
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いとぐち
筋性斜頸は斜頸の代表的なもので,普通一側の胸鎖乳突筋に先天性に腫瘤を生じ,これが時日の経過と共に結合織に移行した結果,拘縮を惹起したため斜頸位をとり,頭部は患側に傾くと共に顔面は健側に旋回する.放置される時は,患児の生長に従つて,健側胸鎖乳突筋は生理的な生長を遂げるに反して患側胸鎖乳突筋の瘢痕部(結合織部分)は生長を停止する結果,年齢と共に二次的に顔面の非対称,脊椎の側弯などが助長される.
両側性斜頸は極めて稀であるが,その際は頭部前傾の変形をおこす.
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