シンポジウム 先天性筋性斜頸 私の治療法
私の治療法
片山 良亮
1,2
1東京慈恵会医科大学
2東急病院
pp.147-152
発行日 1967年2月25日
Published Date 1967/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904190
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筋性斜頸についてのみ話を進めたいと思う.私の治療法のプリンシプルは野崎教授の内囚性疾患説に準拠しているから,私の治療法を了解していただくには,教授の胸鎖乳突筋血腫(胸鎖乳突筋腫瘤)に関する観察結果を簡単にでも説明しておく必要がある.
新産児について胸鎖乳突筋血腫を臨床的に追及すると,出産後5日目に初めて分枝部付近に小腫瘤として触れるようになる.以後は急に増大し,かつ硬さを増し,生後約3週間で極大に達する.そのときの大きさは,軽症では小指頭大,中等症では示指頭大,重症例では,ほぼ母指頭大である.ときには胸鎖乳突筋の全長が肥大硬化するものもある.
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