追悼
恩師故鈴木次郎先生を偲ぶ
井上 駿一
1
1干葉大学
pp.184
発行日 1968年3月25日
Published Date 1968/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903885
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去る1月11日の朝,東京駅より医局へ晴天の霹靂の如き次郎先生の訃報が齎され教室員は驚愕と悲しみのあまり,しばし茫然とし,なすところを知らない有様でありました.
前日の夕方迄,平生と全く変ることなくお元気に手術をされ,更に春の学会の研究上の指導をなされていた先生が亡くなられたとはとても信じられませんでした.然しやがて東京駅頭に馳けつけた奥様と私共教室員の前に先生は二度とお口を開かれなかつたのであります.教育,研究,診療,そしてまた学の内外に於ける先生の精力的な御活躍振りは最近では全く異常な迄に烈しいものでありました.学内に於ては衆望をになつて再度にわたる附属病院長として,あるいは医学部長としてその卓越した手腕は高く評価され,学外に於ても日本整形外科学会理事,教育研修会委員長をはじめ,最近では大学教育ならびに医療行政改善の重要な推進役として,全国大学病院インターン問題委員長,卒後教育研修懇淡会委員,全国医学部長病院長会議副議長として,数多くの重責を果されたのであります.
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