視座
日米Joint meetingに出席して感じたこと
片山 良亮
1,2
1東京慈恵会医科大学
2東急病院
pp.767
発行日 1966年11月25日
Published Date 1966/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903825
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今年の五月に日米Joint meetingが開かれたのを機会に,私は北アメリカと南アメリカを回つてきましたが,今回の学会で私が経験したり,考えたことを2〜3のべたいと思います.
今回の学会で,日米の演題に1つの大きな相異がありました.日本側演題には基礎医学的なものが多く,アメリカ側はほとんど全部が純臨床的なものでありました.日本側は何んと言つても男ざかりの教授が多く,アメリカ側はほとんど全部が老成した方てありますから,演題に相異のあるのは当然でありましよう.ところで,アメリカ側は老成した方が多いだけに長年1つのテーマに取り組んで,多数の症例を集め,長年のfollow upをした成績の発表が多いのであります.これは事実の上に立つて物事を実証せんとするものでありましようが,これは言うべくして,なかなか実行のできないことであります.この点,われわれも心がけるべきことで,老成しないうちから材料を集積しておかなければできないことであります.小数例で,短期間のfollow upで自分の意見をはくようなことがあつてはならないと思います.
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