質疑応答
骨巨細胞腫瘍の診断—どういう点を注意するか
青池 勇雄
1
1東京医科歯科大学整形外科
pp.103-105
発行日 1966年4月25日
Published Date 1966/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903731
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巨細胞腫は別名Osteoclastomaと言われるだけあつて,その病変は骨の破壊と消失が主体であり,レ線像では骨新生像をともなわない全くの骨透明巣を示す腫瘍であるが,他の骨腫瘍や骨疾患にも巨細胞腫によく似た透明巣を示すものが相当数あり,しかも都合の悪いことに,これらの多くは組織像でも多核巨細胞を多数含んでいるために,巨紬胞腫のvariantとして取り扱われておる,これらはAneurysmal bone cyst,Nonossifing fibroma,benign chondroblastoma,Chondromyxoid fibroma,solitary bone cyst,benigne Osteoblastoma,Osteogenic Sarcoma,Fibrosarcoma,Browntumorなどであるが,1940 Jaffe等によつてこれらのvariantから巨細胞腫が分離独立されて以来,巨細胞腫の病像は明かとなりつつある.
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