Japanese
English
症例報告
外傷後12年経過し症状を呈した異物による膝関節障害の1例
A Case Report of the Knee Joint Disturbance Caused by Foreign Bodies after Twelve Years from a Traumatic Injury
大橋 隆
1
,
森 雄二郎
1
,
吉川 浩二
2
,
山下 博樹
2
Takashi Ohhashi
1
1昭和大学藤が丘病院整形外科
2海老名総合病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Fujigaoka Hospital, Showa University
キーワード:
knee joint
,
膝関節
,
foreign body
,
異物
,
osteochondral lesion
,
骨軟骨損傷
Keyword:
knee joint
,
膝関節
,
foreign body
,
異物
,
osteochondral lesion
,
骨軟骨損傷
pp.1125-1128
発行日 2002年9月25日
Published Date 2002/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903644
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抄録:膝関節に迷入した異物が,外傷後12年経過し障害を引き起こした1例を経験したので報告する.症例は33歳男性.2000年5月初旬より特に誘因なく左膝関節の腫脹,疼痛が出現し当科を初診した.既往歴として1988年に交通事故にて脳挫傷,顔面骨骨折,左膝蓋骨開放骨折で加療を受けている.初診時左膝には関節水腫,軽度の伸展制限を認め,McMurrey testでは外側にclickを触れることから,外側半月板損傷の疑いで関節鏡を施行した.外側半月板をプロービングしていたところ約3mmのガラス片を𦙾骨側の軟骨損傷部分に認め,これを摘出した.この部分と接触する面の大腿骨顆部にガラス片によって削られたものであると推測される溝状の軟骨損傷を認めた.受傷当時の記憶が定かでなく,画像所見においても確認できない場合,異物の診断には難渋することがあり,詳細な病歴の聴取が重要であると痛感させられた.
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