講座
専門医トレーニング講座―画像篇・55
中村 俊康
1
1慶應義塾大学医学部整形外科
pp.949-952
発行日 2002年8月25日
Published Date 2002/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903614
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症例:24歳,男性
主訴:左手関節尺側部痛,ドアノブや蛇口をひねる際の疼痛,手が抜けるような感覚
現病歴:3カ月前に転倒し,手をついた後に左手関節尺側部痛が出現した.直ちに近医を受診したがX線所見では異常ないと言われ,捻挫と診断された(図1).しばらく様子をみていたが,次第に手関節尺側部痛が増強し,ドアノブや蛇口をひねることが困難になってきた.タオル絞りもできない.人に物を渡したり,物を持ち上げる際に,特に回外位から中間位にかけて不意に手が抜けるような感覚も出現した.
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