Japanese
English
症例報告
治療に難渋した側弯症術後深部感染の2例
Treatment of Deep Wound Infection after Instrumentation Surgery for Scoliosis : Report of Two Cases
尾鷲 和也
1
,
鈴木 聡
2
,
佐本 敏秋
2
Kazuya Owashi
1
1市立酒田病院整形外科
2山形県立総合療育訓練センター整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Municipal Sakata Hospital
キーワード:
deep wound infection
,
深部感染
,
spinal instrumentation
,
脊椎インストゥルメンテーション
,
scoliosis
,
側弯症
Keyword:
deep wound infection
,
深部感染
,
spinal instrumentation
,
脊椎インストゥルメンテーション
,
scoliosis
,
側弯症
pp.219-224
発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100646
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:側弯症手術後深部感染の2例を経験した.症例1は11歳,二分脊椎患者のTh5~骨盤までの後方手術例で,持続洗浄,掻爬を繰り返したものの鎮静化せず,インストゥルメントが露出したまま開放療法で創閉鎖を得たが,炎症反応が持続した.術後1年時に腸骨スクリューの弛みが生じ,結局1年8カ月でインストゥルメントを抜去し,主弯曲部の骨癒合と炎症の鎮静化をみた.症例2は4歳の先天性ミオパチー例で前後合併手術を行ったが,6カ月時に後方手術創に皮下膿瘍が生じ,インストゥルメントの部分抜去と掻爬を繰り返したが治癒せず,結局10カ月時に後方インストゥルメントの全抜去を行い,骨癒合と炎症の鎮静化をみた.側弯症術後深部感染が掻爬や持続洗浄等を行っても鎮静化しない場合はインストゥルメントの抜去もやむを得ないが,全身あるいは局所の症状が強くなければ早期に抜去せず,骨癒合がある程度期待できる時期まで待つべきである.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.