Japanese
English
症例報告
股関節周囲に発生した骨化性筋炎の1症例
Myositis Ossificans of Hip : A Case Report
寺井 智也
1,2
,
辺見 達彦
1
,
兼松 義二
1
,
藤井 幸治
1
,
三代 卓哉
1
,
酒井 紀典
1
,
四宮 禎雄
3
Tomoya Terai
1,2
1健康保険鳴門病院整形外科
2現:赤穂市民病院整形外科
3赤穂市民病院病理部
1Department of Orthopaedic Surgery, Health Insurance Naruto Hospital
キーワード:
hip
,
股関節
,
myositis ossificans
,
骨化性筋炎
,
nontraumatic
,
非外傷性
Keyword:
hip
,
股関節
,
myositis ossificans
,
骨化性筋炎
,
nontraumatic
,
非外傷性
pp.1091-1094
発行日 2001年9月25日
Published Date 2001/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903372
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抄録:症例は26歳女性,誘因なく右股関節痛が出現し,疼痛,硬い腫瘤を主訴に当科受診.外傷の既往,スポーツ歴はなし.初診時,右股関節前面に圧痛,腫脹,5×5cm大の硬い腫瘤を触知し,腫瘤に可動性はなく,右股関節は疼痛のため可動域は著明に制限されていた.初診時,単純X線像では,右股関節周囲には明らかな所見は認めなかった.3週後のX線像にて右股関節部に骨性陰影を認めた.CTで内部がlow densityで環状に層状構造を示す骨化像のzone phenomenonを認めた.股関節の可動域制限の改善を目的として腫瘤の切除を施行した.病理学的には病変の辺縁部には細胞成分に乏しく,分化成熟した骨梁が認められた.骨化巣切除後1年の現在,再発傾向もなく可動域も正常に改善している.明らかな外傷歴はなく骨化性筋炎を生じ,右股関節に可動域制限を来した1例を経験した.
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