Japanese
English
症例報告
採血時神経損傷の2例
Perineurial Window Caused by a Needle : Report of Two Cases
杉本 義久
1,2
,
藤田 享介
1
,
高山 真一郎
3
,
岡崎 真人
3
Yoshihisa Sugimoto
1,2
1さいたま市立病院整形外科
2現:清水市立病院整形外科
3慶應義塾大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Saitama Municipal Hospital
キーワード:
needle
,
注射針
,
perineurialwindow
,
神経周膜窓
,
medial antebrachial cutaneous nerve
,
前腕内側皮神経
Keyword:
needle
,
注射針
,
perineurialwindow
,
神経周膜窓
,
medial antebrachial cutaneous nerve
,
前腕内側皮神経
pp.1095-1097
発行日 2001年9月25日
Published Date 2001/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903373
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抄録:採血の際にしびれや放散痛を生じ,長期間愁訴が持続することがあるが,これまでこのような症例に対しては,積極的な治療がなされていなかった.今回,注射針による内側および外側前腕皮神経損傷の2例に対して観血的治療を経験した.受傷後,2週および5カ月で局所を展開したところ,静脈近傍の皮神経にperineurial windowと呼ばれる神経周膜の損傷によるヘルニアが確認された.われわれが行ってきたperineurial windowの基礎的研究に基づき,神経剥離後windowを拡大するように神経周膜を切開した.注射針によってもこのようにperineurial windowが生じ,持続的な障害が起こりうることを認識し,事故が発生した場合には慎重に対応にすべきと思われた.
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