Japanese
English
症例報告
両側性に膝関節内顆の高度骨破壊を生じた特発性骨壊死の症例
A Case Report of Spontaneous Osteonecrosis of the Medial Condyle of Bilateral Knee Joint
南谷 和仁
1
,
宮崎 剛
1
,
角 典洋
2
,
高森 博照
3
Kazuhito Minamitani
1
1宗像水光会総合病院整形外科
2角整形外科
3朝倉健生病院
1Department of Orthopaedic Surgery, Munakata Suikokai General Hospital
キーワード:
osteonecrosis
,
骨壊死
,
knee joint
,
膝関節
,
medial tibial condyle
,
𦙾骨内顆
Keyword:
osteonecrosis
,
骨壊死
,
knee joint
,
膝関節
,
medial tibial condyle
,
𦙾骨内顆
pp.1083-1086
発行日 2001年9月25日
Published Date 2001/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903370
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抄録:両側性に𦙾骨および大腿骨内顆に高度の骨破壊,骨欠損を生じた特発性骨壊死の症例を経験したので報告する.症例は72歳男性で,1998年6月,両膝の疼痛と左膝の内反動揺性,歩行困難を愁訴に来院した.40年来の精神分裂病であるが,ステロイド投与歴はなく,血糖正常で,RA反応や梅毒反応も陰性,その他の臨床検査も特に異常所見は認めなかった.X線にて左膝𦙾骨内顆および大腿骨内顆に高度の骨欠損と周囲の骨硬化像を認め,右膝にも内顆荷重部の陥没像と軟骨下骨組織の骨透亮像を認めた.左膝は1998年7月人工関節置換術を施行,術後2年6カ月経過良好である.右膝は,MRI T1強調像で𦙾骨内顆および大腿骨内顆に広範囲の低信号領域を認めていたが,同部の骨破壊がその後急激に進行し,2000年12月に人工関節置換術を施行した.手術時の病理組織では,肉芽組織の進入,破壊と再生の繰り返しの像を呈し,一部に壊死性層状骨を認めた.
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