Japanese
English
論述
股関節固定術に対する満足度の評価―10年以上経過例を対象として
A Minimum 10-year Subjective Evaluation of Hip Arthrodesis
稲尾 茂則
1
,
佐藤 友合子
1
,
松野 丈夫
1
Shigenori Inao
1
1旭川医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Asahikawa Medical College
キーワード:
hip
,
股関節
,
arthrodesis
,
関節固定術
,
minimum ten-year follow-up study
,
10年以上調査
Keyword:
hip
,
股関節
,
arthrodesis
,
関節固定術
,
minimum ten-year follow-up study
,
10年以上調査
pp.835-839
発行日 2001年7月25日
Published Date 2001/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903319
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抄録:1989(平成元)年までに股関節固定術を行った10年以上経過例に対してアンケート調査による患者視点での評価を行った.症例は19例(女性15例,男性4例)で,手術時平均年齢は39歳(24~53歳),平均術後経過期間は16.3年(10.9~23.8年)であった.原疾患は先天性股関節脱臼が16例,その他が3例であった.固定肢位はほぼ良肢位であり,実用脚長差は固定側で平均2cmの短縮であった.当該股には全例疼痛はなかったが,支持脚は2例を除き非固定側であった.隣接関節痛の訴えは,腰部が14例,同側膝が8例,反対側膝が8例であった.日常生活上最も不自由を感じる動作は,靴下の着脱・爪切りであった.手術に対しては58%が満足と回答したが,当時と同じ状況で再度固定術を受けることに68%が消極的な回答であった.本手術の選択は,除痛効果に加え不自由度や隣接関節障害等に関して患者側と十分話し合った上で慎重に決定される必要があると考える.
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