Japanese
English
論述
偽痛風患者の肩関節X線像
Roentgenographic Studies of the Shoulders in Patients with Pseudogout
谷口 泰徳
1
,
玉置 哲也
1
,
簗瀬 能三
1
,
中尾 慎一
1
,
吉田 宗人
2
Yasunori Taniguchi
1
1和歌山県立医科大学整形外科
2和歌山県立医科大学リハビリテーション科
1Department of Orthopaedic Surgery, Wakayama Medical University
キーワード:
shoulder
,
肩関節
,
pseudogout
,
偽痛風
,
calcium pyrophosphate dihydrate crystal deposition disease
,
ピロリン酸カルシウム結晶沈着症
Keyword:
shoulder
,
肩関節
,
pseudogout
,
偽痛風
,
calcium pyrophosphate dihydrate crystal deposition disease
,
ピロリン酸カルシウム結晶沈着症
pp.597-601
発行日 2001年5月25日
Published Date 2001/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903277
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抄録:今回われわれは,膝関節偽痛風(ピロリン酸カルシウム結晶沈着症)患者33例の両肩関節のX線写真をもとに,結晶沈着の部位および頻度,関節症性変化などについて調査したので報告する.症例は男性10例,女性23例,年齢は63~87歳,平均78.2歳であった.全例とも膝関節にX線上石灰沈着を認めた.今回の対象症例の偽痛風の診断は,McCartyの診断基準により行われ,9例はdefinite,24例はprobableと判定された.膝関節偽痛風患者の肩関節の50%に石灰沈着が見られ,その沈着は,腱板付着部の大結節部(39%),肩峰下(26%),上腕骨頭軟骨と関節包(15%),結節間溝(6%)などに観察された.一般に稀とされる肩関節症変化が,偽痛風患者の半数以上に観察され,石灰沈着と変形性肩関節症変化の出現の間に有意な関連性が認められた.
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