Japanese
English
臨床経験
両側距骨体部矢状面骨折にTillaux骨折を合併した1例
A Case Report of the Sagittal Shearing Fracture of the Body of the Binateral Talus Combined with Tillaux Fracture
武田 光宏
1
,
堂前 洋一郎
1
,
渡部 和敏
1
,
渡部 憲一
1
,
松葉 敦
1
Mitsuhiro Takeda
1
1新潟県立新発田病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Shibata Hospital
キーワード:
fracture of the talus body
,
距骨体部骨折
,
sagittal shearing fracture
,
矢状面骨折
Keyword:
fracture of the talus body
,
距骨体部骨折
,
sagittal shearing fracture
,
矢状面骨折
pp.789-792
発行日 2000年6月25日
Published Date 2000/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903021
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抄録:われわれは両側同時に,しかもTillaux骨折を合併した極めて稀な距骨体部矢状面骨折の1例を経験したので報告する.症例は31歳男性で,5mほどの高さから斜めに傾斜したコンクリートの地面に足関節を背屈強制される姿勢で着地,受傷した.受診時X線で両側とも距骨体部骨折にTillaux骨折を合併していた.手術は内側皮切にて,𦙾骨内果を骨切りし,さらに前外側皮切を加え,両方向より距骨関節面を展開,整復した後,吸収性螺子で側方から圧迫固定した.Tillaux骨折に対しては,前外側進入路より展開,整復し,金属螺子で固定した.術後2年6ヵ月の現在,やや背屈制限は残っているが,X線上骨壊死を示す所見はなく術後経過良好である.本症例の発症機序は足関節の過背屈,外旋位での軸圧により,まずTillaux骨折が生じ,その後,𦙾骨下端の骨折線が楔として,距骨の構造的,力学的弱点にまで剪断応力が及び,矢状面骨折が発症したものと推測した.
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