Japanese
English
論述
整形外科領域における有茎広背筋皮弁の有用性
Pedicle Latissimus Dorsi Flap for Reconstruction in Orthopaedic Practice
伊原 公一郎
1
,
木戸 健司
1
,
重冨 充則
1
,
大塚 健
1
,
金子 昇
1
,
池田 慶裕
1
,
土井 一輝
2
,
酒井 和裕
3
Koichiro Ihara
1
1山口大学医学部整形外科
2小郡第一総合病院整形外科
3山口県立中央病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Yamaguchi University School of Medicine
キーワード:
latissimus dorsi muscle
,
広背筋
,
musculocutaneous flap
,
筋皮弁
,
reconstruction
,
再建術
Keyword:
latissimus dorsi muscle
,
広背筋
,
musculocutaneous flap
,
筋皮弁
,
reconstruction
,
再建術
pp.1479-1485
発行日 1999年12月25日
Published Date 1999/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902864
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抄録:有茎広背筋皮弁を用いて再建を行った症例の成績について検討した.対象は31例であり,症例の内訳は腕神経叢麻痺10例,悪性骨・軟部腫瘍9例,上腕切断再接着後6例などであった.再建部位は上肢が20例ともっとも多く,そのほか躯幹7例,肩甲帯3例,後頭部1例であった.有茎広背筋はすべて順行性筋皮弁として使用し,上肢機能の再建や軟部組織欠損の再建に応用した.広背筋の安静時長は平均37cmであり,皮弁サイズは平均22×7cmであった.皮弁の到達範囲は,腹側では上腹部,胸部正中から肩まで,背側では対側の肩甲骨内側から後頭骨まで,上肢では前腕中央までを含み,これらの部位の皮膚軟部組織欠損の再建が可能であった.機能再建では肩甲骨,肩,肘および手指機能の良好な機能回復が得られた.術後特に問題となるような重大な合併症はなく,有茎広背筋皮弁は躯幹,上肢の再建に有用であった.
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