視座
医療費削減と日帰り手術(day surgery)
佐藤 勤也
1
1日本大学総合科学研究所(医学部,整形外科)
pp.247
発行日 1999年3月25日
Published Date 1999/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902651
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周知のように,米国では医療費の高騰を削減する目的で,1983年からDRG(Diagnosis Related Groups)導入により,医療費定額払い(PPS:Prospective Payment System)が行われるようになった.その結果,病院経営にとって在院日数の短縮化は絶体的条件となるため,ひとつの対策として,日帰り手術が普及し,今日では全手術数の75%を占めているとのデータも示されているという.
日本でも,21世紀には疾患別定額支払い方式(診断群別包括支払い方式:DRG/PPS)に進むことは確実ではないかとされており,日帰り手術の実施は21世紀の医療システムの先取りとして,大学病院や総合病院でも今から準備を進めるべきであると言われている.おそらく,人工関節置換術,脊椎インストゥルメンテーション手術,悪性腫瘍(軟部,骨)の広範囲切除術など限られた手術以外は,日帰り手術になる可能性も否定できない.
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