Japanese
English
臨床経験
ゴルフスウィングによる第1胸椎棘突起骨折の2例
The Fracture of the Spinous Process of the First Thoracic Vertebra by Golf : Two Cases Report
冨岡 正雄
1,3
,
武部 恭一
2
Masao Tomioka
1,3
1明和病院整形外科
2武部整形外科リハビリテーション
3高砂市民病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Meiwa Hospital
キーワード:
fracture
,
骨折
,
spinous process
,
棘突起
,
golf
,
ゴルフ
Keyword:
fracture
,
骨折
,
spinous process
,
棘突起
,
golf
,
ゴルフ
pp.1121-1123
発行日 1998年9月25日
Published Date 1998/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902530
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抄録:ゴルフによる第1胸椎棘突起の単独骨折を経験した.症例1は27歳,男性.2ヵ月前よりゴルフを始めた,症例2は28歳,男性.半年前よりゴルフを始めた.2例とも1日200球の練習を週に2回のペースでしており,その練習中,頚部痛が出現した.X線上第1胸椎棘突起骨折が見られ,1ヵ月間のカラー固定で症例は消失した.下位頚椎,上位胸椎部は僧帽筋や小菱形筋などの牽引力の影響を受けやすく,青壮年の初心者が,肩に力の入ったスウィングを繰り返したときに疲労骨折として発生する.本邦報告例によると第1胸椎棘突起の単独骨折はない.しかし,頚椎側面像にて第1胸椎が肩甲体に隠れ見えにくく,見過ごされているのではないかと思われる.これに対して,X線前後像での棘突起の2重像,斜位像,撮影条件を変えてみる等の工夫が重要である.治療としては,カラー固定で症状は消失し,保存的治療を選択することが望ましい.
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