Japanese
English
臨床経験
舟状月状骨間離開の1例
A Case of Scapholunate Dissociation
森田 光明
1
,
香月 憲一
2
,
斉藤 英雄
1
,
南 幸作
3
,
大向 孝良
3
,
石田 俊武
3
Mitsuaki Morita
1
1市立藤井寺市民病院整形外科
2国立泉北病院整形外科
3大阪社会医療センター整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Fujiidera Municipal Hospital
キーワード:
wrist
,
手関節
,
carpal instability
,
手根不安定症
,
scapholunate dissociation
,
舟状月状骨間離開
Keyword:
wrist
,
手関節
,
carpal instability
,
手根不安定症
,
scapholunate dissociation
,
舟状月状骨間離開
pp.721-724
発行日 1997年6月25日
Published Date 1997/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902195
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抄録:舟状月状骨間離開は比較的まれな外傷で,その治療法には種々の意見が存在する.われわれは新鮮例の舟状月状骨間離開に対しては舟状骨の徒手整復と鋼線による固定あるいは観血的整復と靱帯縫合に鋼線固定を追加する方法が適応と考える.また陳旧例で軟部組織の修復のみでは舟状骨の安定性を保持できない症例に対しては舟状大菱形小菱形骨固定術(STT固定術)が適応と考えている.
今回その中間的な存在といえる受傷後1カ月が経過していた40歳男性の症例を経験した.この症例に対して観血的に舟状骨を整復し,舟状月状骨間靱帯の縫合と鋼線固定に加えて,Blatt法に準じた関節包固定術を行い良好な臨床成績を得た.今回われわれが行った方法は新鮮例に対する術式では舟状骨の安定性に不安が残るが,STT固定術を行うほど陳旧化していない症例に対して適応があり,先に述べた新鮮例と陳旧例に対する術式の中間的な術式と位置づけている.
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