Japanese
English
臨床経験
第2中手骨基部裂離骨折3例の治療経験
Avulsion Fracture of the Second Metacarpal Base : A Report of Three Cases
吉川 泰弘
1
,
松林 経世
1
,
塩田 匡宣
1
,
石橋 昌則
1
,
大熊 一成
1
,
安藤 祐之
1
,
有野 浩司
2
,
関 美世香
3
Yasuhiro Yoshikawa
1
1平塚市民病院整形外科
2清水市立病院整形外科
3国立埼玉病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hiratsuka Municipal Hospital
キーワード:
second metacarpal base
,
第2中手骨基部
,
avulsion fracture
,
裂離骨折
,
extensor carpi radialis longus
,
長橈側手根伸筋
Keyword:
second metacarpal base
,
第2中手骨基部
,
avulsion fracture
,
裂離骨折
,
extensor carpi radialis longus
,
長橈側手根伸筋
pp.645-648
発行日 1997年5月25日
Published Date 1997/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902179
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抄録:長橈側手根伸筋(以下ECRL)の停止部である第2中手骨基部橈側茎状突起の裂離骨折を3例経験したので報告する.症例は17歳の女性,21歳と16歳の男性であり,受傷原因は2例が殴打,1例が交通外傷であった.いずれも単純X線像で第2中手骨基部橈側に骨欠損像と背側中枢に転位した裂離骨片を認めたので,観血的に整復後Kirschner鋼線またはHerbert Mini Bone Screwによる内固定術を行い,良好な結果を得た.本骨折の報告は渉猟し得た限り本邦にはなく,海外に11例あるのみであった.本骨折の受傷機転は,ECRLが強く緊張した状態で手関節が屈曲強制されて生じる牽引力,および第2中手骨に軸圧が加わって生じる剪断力が作用することによると推察した.治療法は報告例の検討と自験例の結果から,手関節の伸展力の回復や整容的問題などのため,手術療法を選択するのがよいと考えられた.
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