Japanese
English
臨床経験
軟骨粘液線維腫の2例
A Report of Two Cases of Chondromyxoid Fibroma
作左部 昇
1
,
岡田 恭司
1
,
堀川 明
1
,
阿部 栄二
1
,
佐藤 光三
1
,
千葉 光穂
2
Noboru Sakusabe
1
1秋田大学医学部整形外科学教室
2秋田労災病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Akita University School of Medicine
キーワード:
chondromyxoid fibroma
,
軟骨粘液線維腫
,
chondrosarcoma
,
軟骨肉腫
,
bone neoplasms
,
骨腫瘍
Keyword:
chondromyxoid fibroma
,
軟骨粘液線維腫
,
chondrosarcoma
,
軟骨肉腫
,
bone neoplasms
,
骨腫瘍
pp.1389-1392
発行日 1996年12月25日
Published Date 1996/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902066
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抄録:軟骨粘液線維腫の2例の治療経験を述べた.症例1(10歳,女子)ではX線像にて左𦙾骨の近位骨幹端の多房性で境界明瞭な骨溶解像と,骨皮質の菲薄化と外側への膨隆を認めた.石灰化像や骨膜反応は認めなかった.生検にて軟骨粘液線維腫と診断し掻爬骨移植術を行った.症例2(60歳,女性)ではX線像にて右腸骨に薄い隔壁様構造を伴った境界明瞭な骨溶解像と,菲薄化した骨皮質を認めた.CTで内部にごく少量の石灰化像を認めた.MRIでは腫瘍はT1で低信号,T2で不均一に高信号を示し,ガドリニウムで増強された.生検で軟骨粘液線維腫と診断したが,MRIで周囲筋への浸潤が疑われたため広範切除術を行った.2例とも術後4年以上再発は認められない.軟骨粘液線維腫と軟骨肉腫の鑑別ではX線像での境界部の性状や石灰化像の有無が重要であり,さらに生検を行い確認する必要性を考察した.
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