Japanese
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手術手技シリーズ 最近の進歩
手の外科
キーンベック病に対する手術
Operative
根本 孝一
1
Koichi Nemoto
1
1防衛医科大学校整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, National Defense Medical College
キーワード:
キーンベック病
,
Kienböck disease
,
月状骨軟化症
,
lunatomalacia
,
橈骨短縮骨切り術
,
radial shortening osteotomy
,
橈骨楔状骨切り術
,
radial wedge osteotomy
,
腱球挿入術
,
rolled tendon grafting
Keyword:
キーンベック病
,
Kienböck disease
,
月状骨軟化症
,
lunatomalacia
,
橈骨短縮骨切り術
,
radial shortening osteotomy
,
橈骨楔状骨切り術
,
radial wedge osteotomy
,
腱球挿入術
,
rolled tendon grafting
pp.51-58
発行日 1995年1月25日
Published Date 1995/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901541
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はじめに
キーンベック病Kienböck diseaseは,1910年Kienböckにより初めて記載された疾患で,その本態は,月状骨の血行障害による無腐性壊死と考えられている.月状骨軟化症lunatomalaciaとも呼ばれる.本症の原因については,未だ充分に解明されていないが,反復する慢性外傷による栄養動脈の遮断と推測される.また,橈骨が尺骨より長い,いわゆるulna minus variantのものに多いことから,橈骨関節面から月状骨への圧迫が発症に関与するともされている(図1).
病期によって治療方針が異なるので,病期の決定は臨床的に重要である.病期分類はLichtmanによるものが一般的である.これは手関節のX線所見によって,次の4つのstageに分けるものである(図2)1).
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