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特集 椎間板―基礎と臨床(第22回日本脊椎外科学会より)
組織像からみた頸部椎間板ヘルニアの発生機序
Pathomechanism of Cervical Disc Herniation based on Histological Observations
国分 正一
1
,
田中 靖久
2
Shoichi Kokubun
1
1東北大学医学部整形外科
2国立療養所西多賀病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Tohoku University School of Medicine
キーワード:
頸部椎間板ヘルニア
,
cervical disc herniation
,
発生機序
,
pathomechanism
,
椎間板変性
,
discdegeneration
Keyword:
頸部椎間板ヘルニア
,
cervical disc herniation
,
発生機序
,
pathomechanism
,
椎間板変性
,
discdegeneration
pp.403-408
発行日 1994年4月25日
Published Date 1994/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901342
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抄録:剖検屍体41例(20~85歳)の135頸椎椎間板を組織学的に,前方除圧時摘出の7例(40~68歳),8椎間板をPCNAの抗体であるPC10を用いて免疫組織化学的に検討した.30歳以降,軟骨細胞の増殖,cluster形成,細胞死と膠原線維の離開,亀裂が特長的である.全135椎間板のうち水平裂が61%,垂直裂が49%,そして軟骨板断片の遊離,翻転あるいは亀裂内遊走が33%に認められた.ヘルニアが13体(32%),20椎間(15%)に認められ,5体(12%)が多椎間発生例であった.ヘルニアはいずれも軟骨板を含んでいた.頸部椎間板ヘルニアでは軟骨板の断片化が発生の前駆機序である.PCNA陽性所見より軟骨細胞の増殖が確認された.
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