Japanese
English
臨床経験
外傷性指伸筋腱脱臼に対するbuddy taping療法の経験
Experience of Buddy Taping for Traumatic Dislocation of Extensor Digitorum Tendon
林 泰夫
1
,
上村 光治
1
,
泉 清治
1
,
小糸 博文
1
,
伊達 徹
1
,
高木 茂
1
,
片岡 康文
1
,
赤城 哲也
1
,
紫垣 光久
1
Yasuo Hayashi
1
1熊本労災病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kumamoto Rosai Hospital
キーワード:
外傷性脱臼
,
traumatic dislocation
,
指伸筋腱
,
extensor digitorum tendon
,
buddy taping
Keyword:
外傷性脱臼
,
traumatic dislocation
,
指伸筋腱
,
extensor digitorum tendon
,
buddy taping
pp.871-873
発行日 1993年7月25日
Published Date 1993/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901166
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:手術的治療が採用されることの多い外傷性指伸筋腱脱臼に対して,未だ報告をみないbuddy tapingによる保存的治療で良好な結果を得た.症例は51歳の筆者自身で,左環指を窓枠に引掛けてMP関節の尺屈,掌屈を強制され,MP関節の背橈側面に激痛を覚えた後,同部の腫脹,圧痛,運動痛を残していた.その出来事の4日後に骨折手術の術者となり,骨片整復の為,鉤を握って外方へ強く引張った途端に,屈曲位にある環指MP関節背側で伸筋腱が尺側へ脱臼して陥頓し,自力では整復不可能の状態となり,他方の手で指を伸展して整復した.急拠,ガーゼを紐状にして,隣の中指と共に環指の基節部を縛ることによって,再脱臼を生ずることなく手術を終了した.そこで,幅2cm弱の,ベルクロ留めの固定帯を作製して,日常生活や運動時,診療時を通じて,5週間,常時着用した,固定帯除去後約2年の現在まで,日常活動やスポーツ活動において脱臼の再発を認めない.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.