Japanese
English
論述
膝蓋骨亜脱臼症候群における非手術例の長期予後
Long Term Follow-up of Non-operative Treatment in Patella Subluxation Syndrome
石田 博英
1
,
安田 和則
2
,
青木 喜満
3
,
金田 清志
1
Hirohide Ishida
1
1北海道大学医学部整形外科学教室
2北海道大学医学部付属登別分院整形外科
3市立釧路総合病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
膝蓋骨亜脱臼症候群
,
patella subluxation syndrome
,
長期成績
,
long term follow-up
,
膝蓋-大腿関節
,
patello-femoral joint
,
膝蓋骨反復性脱臼
,
recurrent dislocation of the patella
Keyword:
膝蓋骨亜脱臼症候群
,
patella subluxation syndrome
,
長期成績
,
long term follow-up
,
膝蓋-大腿関節
,
patello-femoral joint
,
膝蓋骨反復性脱臼
,
recurrent dislocation of the patella
pp.548-554
発行日 1992年5月25日
Published Date 1992/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900847
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抄録:膝蓋骨亜脱臼症候群非手術例の長期予後について調査した.症例は37人で男性が6人,女性が31人,初診時年齢は13~39歳,平均20.8歳であり,経過観察期間は4年~11年9ヵ月,平均6年8ヵ月であった.臨床症状に関しては,75.7%の症例で疼痛が残存していたが,日常生活に支障を来たすような疼痛を有している患者は1人のみで,調査時に当科あるいは他医で加療中の患者は2人しか存在しなかった.さらに78.4%の症例では,調査時に疼痛の改善を自覚していた.疼痛改善例は不変例と比較して若い年齢層に見られた.X線学的評価では,膝蓋-大腿関節の適合性の変化に一定の傾向は見られなかった.疼痛の変化と膝蓋-大腿関節の適合性の変化の関連性を見ると,疼痛不変例において膝蓋-大腿関節の不適合性が増加する症例が多かった.一方,疼痛改善例においては膝蓋-大腿関節の適合性は,ほとんど変化しないかあるいは改善を示し,両群間には有意差が見られた.
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