Japanese
English
シンポジウム 脊髄損傷の神経病理とMRI画像
脊椎脊髄損傷におけるMRIによる画像診断と臨床的意義
Magnetic Resonance lmaging of the Acute Spinal Cord Injury and Its Clinical Significance
中川 洋
1
,
山本 英輝
1
,
山田 隆壽
1
,
岩田 金治郎
1
,
磯部 逸夫
2
,
松島 忠夫
3
,
渡辺 一夫
3
,
奥村 輝文
4
Hiroshi Nakagawa
1
1愛知医科大学脳神経外科
2深谷赤十字病院脳神経外科
3南東北病院脳神経外科
4津島市民病院脳神経外科
1Department of Neurological Surgery, Aichi Medical University
キーワード:
脊髄損傷
,
spinal cord injury
,
脊椎損傷
,
spinal injury
,
核磁気共鳴装置
,
MRI
Keyword:
脊髄損傷
,
spinal cord injury
,
脊椎損傷
,
spinal injury
,
核磁気共鳴装置
,
MRI
pp.1145-1150
発行日 1991年10月25日
Published Date 1991/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900445
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抄録:脊椎脊髄損傷の画像診断は,MRIの出現で大きく発展し損傷脊髄の病態を把握できるようになった.36例の急性期損傷においてMRI検査を行い,T2強調画像における高信号輝度の有無と程度と機能予後の関係をFrankel分類を用いて検討した.高信号輝度の認めなかった9例では機能予後は極めて良好であった.高信号輝度の認めた27例のうち完全損傷の15例では大部分広汎な高信号輝度がみられ,下肢の機能回復は全例で不良であった.一方,12例の不完全損傷例では,高信号輝度は比較的限局していて9例(75%)に有意な機能回復がみられた.急性期の脊椎脊髄損傷において,MRIは脱臼,傍脊椎部出血,椎間板ヘルニアや脊椎管内骨化症を診断することに加えて脊髄内の信号輝度の変化を明らかにすることにより機能予後決定の指針となりうる重要な検査法である.
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