Japanese
English
臨床経験
月状骨骨折後,偽関節と壊死をきたした1例
Non-union and Necrosis of the Lunate after a Fracture: A Case Report
小林 昌幸
1
,
三浪 明男
1
,
糸賀 英也
2
,
荻野 利彦
3
Masayuki Kobayashi
1
1北海道大学医学部附属病院登別分院整形外科
2北海道大学整形外科
3札幌医科大学衛生短期大学
1Department of Orthopaedic Surgery, Noboribetsu Branch Hospital, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
月状骨骨折
,
lunate fracture
,
キーンベック病
,
Kienbock's disease
Keyword:
月状骨骨折
,
lunate fracture
,
キーンベック病
,
Kienbock's disease
pp.1071-1075
発行日 1991年9月25日
Published Date 1991/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900430
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抄録:月状骨骨折は発生頻度が低く,その報告例は少ない.今回,筆者らは月状骨骨折後,骨折部が偽関節を呈し,さらに月状骨が壊死に陥った症例を経験したので報告する.また月状骨骨折とKienbock病の発生原因との関連について考察する.
症例は21歳の男性で,交通事故にて左手関節を受傷した.初診時単純X線写真で月状骨骨折を認め,ギプスによる外固定を行った.しかし受傷後3週で,他医にてギプスを除去された.受傷後8ヵ月で当科を再診した時点では,月状骨骨折は偽関節となっていた.さらに手術時の病理組織学的検査により月状骨が骨壊死に陥っていることが確認された.
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