Japanese
English
論述
ダウン症候群における環軸椎不安定性の経年的変化―分離歯突起を伴う症例について
Follow-up Study of Atlanto-axial Instability in Down's Syndrome with Separate Odontoid Process
大沢 俊和
1
,
井沢 淑郎
1
,
大成 克弘
2
,
斉藤 裕一
3
,
近藤 総一
3
Toshikazu Ohsawa
1
1神奈川県立こども医療センター整形外科
2横浜南共済病院整形外科
3横浜市立大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kanagawa Children's Medical Center
キーワード:
ダウン症候群
,
Down's syndrome
,
環軸椎不安定性
,
atlanto-axial instability
,
分離歯突起
,
separate odontoid process
Keyword:
ダウン症候群
,
Down's syndrome
,
環軸椎不安定性
,
atlanto-axial instability
,
分離歯突起
,
separate odontoid process
pp.1239-1244
発行日 1990年11月25日
Published Date 1990/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900217
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抄録:分離歯突起を伴うダウン症児7例について,環椎・歯突起間距離(AOI),環椎レベルの脊椎管最小矢状径(MSD),instability index(II)を測定し,環軸椎不安定性の経年的変化を検討した.
環軸椎亜脱臼は全例,5年以上の経過で進行しており,AOI値は7例中6例が増加していた.IIは初診時に20%以上を示した3例で著明に増加しており,一方初診時20%未満の3例では変化がなかった.MSD値は脊椎の成長に伴い5例で増加していたが,2例では亜脱臼の進行により減少していた.深部腱反射の亢進などの脊髄症状を2例に認めたが,そのIIは2例とも40%以上の高値を示し,MSD値は9mm以下と低値を示した.分離歯突起を伴うダウン症児では経年的に環軸椎不安定性が進行するので,厳重な経過観察が必要である.
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