Japanese
English
論述
特発性大腿骨頭壊死症に対する大腿骨内反骨切り術の成績
Varus Osteotomy of the Femur in the Treatment of Idiopathic Necrosis of the Femoral Head
松本 修
1
,
増田 武志
1
,
松野 丈夫
1
,
長谷川 功
1
,
山口 秀夫
1
,
佐藤 和彦
1
Osamu Matsumoto
1
1北海道大学医学部整形外科教室
1Department of Orthopedic Surgery, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
特発性大腿骨頭壊死
,
idiopathic necrosis of the femoral head
,
内反骨切り術
,
varus osteotomy
,
骨硬化
,
osteosclerotic change
Keyword:
特発性大腿骨頭壊死
,
idiopathic necrosis of the femoral head
,
内反骨切り術
,
varus osteotomy
,
骨硬化
,
osteosclerotic change
pp.797-804
発行日 1990年7月25日
Published Date 1990/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900143
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抄録:特発性大腿骨頭壊死症に対して施行した大腿骨内反骨切り術の成績を検討し,その適応について考察した.症例は17人20股で,経過観察期間は平均5年10ヵ月であった.評価は臨床症状およびX線所見より行い,可は臨床症状がなく,collapseの進行のないもの,不可は臨床症状があるか,collapseの進行を認めるものとした.全体の成績では可が14股,不可が6股であった.術前の病期および側面像における壊死範囲と成績は相関しなかった.最も成績を左右したのは,術後の荷重部に占める大腿骨頭正常部の割合(LHOI)の値であり,LHOIが20%以上の例に可が多く,内反骨切り術の適応があると考えられた.可の例の多くに術後壊死域における骨硬化像が増大し,このことは壊死域の修復像と考えられた.以上より,正面像における壊死域が広範でも,骨頭外側に正常部が温存されている症例に,内反骨切り術の適応があると考えられた.
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