Japanese
English
論述
特発性大腿骨頭壊死の血管病変に関する病理組織学的研究
Histological Study about the Vascular Changes in Idiopathic Necrosis of the Femoral Head
大内 郁夫
1
,
船山 完一
1
,
安倍 吉則
1
,
若松 英吉
1
Ikuo OUCHI
1
1東北大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Tohoku University School of Medicine
キーワード:
特発性大腿骨頭壊死
,
idiopathic necrosis of the femoral head
,
血管病変
,
vascular changes
,
組織学的所見
,
histological findings
,
類線維素変性
,
fibrinoid degeneration
Keyword:
特発性大腿骨頭壊死
,
idiopathic necrosis of the femoral head
,
血管病変
,
vascular changes
,
組織学的所見
,
histological findings
,
類線維素変性
,
fibrinoid degeneration
pp.551-556
発行日 1982年6月25日
Published Date 1982/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906557
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I.はじめに
成人の無腐性大腿骨頭壊死の病因はなお明らかでないが,罹患骨頭の病理組織学的所見は骨頭内の阻血性壊死の結果であることを強く示唆している.しかし循環障害の原因は不明であり,とくに本疾患のうちの特発性群においては全身の血管系や血流動態の変化をもたらすような明らかな背景因子に乏しいことから,大腿骨頭内およびその周辺に原因が局在することも推測される.さらに骨頭内の壊死域がかなり広い症例も多いことから,その領域を支配する血管に原因を求めるとしても,むしろ骨頭外まで遡った近位に病変の存在することも考えられる.これらの問題点に立脚して,大腿骨頭栄養動脈の骨頭内およびその周辺における病変を病理組織学的に検索するため以下の研究を行った.
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