増大号特集 整形外科 外来・当直 エマージェンシーマニュアル
疾患編
—腫瘍が疑われる患者のみかた—転移性骨腫瘍
窪田 大介
1
,
髙木 辰哉
1
Daisuke KUBOTA
1
,
Tatsuya TAKAGI
1
1順天堂大学医学部整形外科学教室
pp.709-713
発行日 2021年5月25日
Published Date 2021/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408202047
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日本では,2人に1人が生涯にがんに罹患する「がん時代」を迎えている.さまざまながん種に対する集学的治療の発達により,がん患者の予後は改善され,がんと共存しながら生きる時代となりつつある.それに伴い,がんの骨転移患者が増加しており,整形外科医のがん治療へのニーズは年々高まってきている.
がんの骨転移は直接的に生命予後に大きな影響を及ぼさないが,がんが骨に転移すると疼痛や病的骨折,脊髄圧迫による麻痺症状,高カルシウム血症などが起こることがあり,患者の日常生活動作(ADL)を低下させる.これによって原発がんに対する治療が困難になると,骨転移は間接的に予後に影響することになる.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2026年5月まで)。
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