増大号特集 整形外科 外来・当直 エマージェンシーマニュアル
外傷編
脊椎の外傷
頚椎・頚髄損傷/[COLUMN]脱臼が整復されたからといって安心はできない!
大饗 和憲
1
Kazunori OAE
1
1埼玉医科大学総合医療センター高度救命救急センター
pp.595-597
発行日 2021年5月25日
Published Date 2021/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408202025
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頚椎・頚髄損傷を疑う事前情報
項頚部痛を訴え,四肢の運動麻痺や感覚障害を認める場合は頚椎・頚髄損傷を疑う.また,皮膚に触れるだけでも痛いといった痛覚過敏(allodynia)を呈する場合もある.脊髄の損傷が強い場合には,自律神経の障害から腹式呼吸となっている場合があり,これも本外傷を疑う重要な所見である.
受傷機転:交通事故や転落外傷などで強い衝撃が頭部や頚部に加わった際に起こる.また,高齢者では転倒などの軽微な外傷でも生じる場合がある.頭部や顔面を強打したのちに上記症状を呈している場合は頚椎・頚髄損傷を強く疑う.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2026年5月まで)。
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