書評
救急整形外傷レジデントマニュアル 第2版
峰原 宏昌
1
1北里大病院・救命救急・災害医療センター
pp.407
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408201339
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
田島康介先生に初めてお会いしてから約7年が過ぎました.その当時,田島先生はちょうど,大学で整形外科から救急科に出向されており,ひたむきに整形外傷に取り組んでおられました.その様子を知っている者からすると,今回出版された『救急整形外傷レジデントマニュアル 第2版』は,ほとんどの内容が,先生御自身が日々の診療の中で経験されたことを中心に書かれたものであると推察できます.
理路整然とした研究発表をされておられた田島先生のことを思い,期待をしつつページをめくると,創傷処置に始まり,シーネの当て方,関節穿刺,爪下血腫の除去の仕方まで,さらには軟部組織損傷,脱臼,骨折,非外傷性疾患,小児関連,高齢者関連へと続いています.時折,筆者の推奨する方法などを詳しく説明しながら,POINT,MEMOなどのわかりやすい解説もあり,心を惹きつけられました.読み終えた後で,「整形外科を専門としない救急医でも読みやすい内容となっている.いや,これは一人当直をする整形外科レジデントにもぜひ読んでもらいたいマニュアルだ」と直感しました.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.