最新基礎科学/知っておきたい
骨とエクソソーム
相羽 久輝
1,2,3
,
吉田 孟史
4
,
山本 憲男
3
,
林 克洋
3
,
荒木 麗博
2,3
,
土屋 弘行
3
,
華山 力成
2,4
Hisaki AIBA
1,2,3
,
Takeshi YOSHIDA
4
,
Norio YAMAMOTO
3
,
Katsuhiro HAYASHI
3
,
Yoshihiro ARAKI
2,3
,
Hiroyuki TSUCHIYA
3
,
Rikinari HANAYAMA
2,4
1名古屋市立大学整形外科
2金沢大学医学系免疫学
3金沢大学整形外科
4金沢大学ナノ生命科学研究所
pp.1122-1126
発行日 2018年12月25日
Published Date 2018/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408201242
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はじめに
成人骨格は,骨吸収と骨形成からなるリモデリングが内分泌環境や力学的環境などの様々な刺激により調整を受け,ホメオスタシスを保っている1).この過程において,骨吸収と骨形成は,破骨細胞・骨芽細胞が連関的に働き(カップリング),この二細胞間や周辺細胞間で相互に情報伝達が行われていると考えられている.近年の研究では,種々の液性因子に加え,エクソソーム(exosome)と呼ばれる細胞外膜小胞が,相互の情報伝達に寄与していると報告されている.今回我々は,現在までに報告されているエクソソームが骨代謝に与える影響を紹介し,今後の展望につき考察する.
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