Japanese
English
論述
変形性関節症(変形性脊椎症を含む)に対する新規非ステロイド性抗炎症薬エスフルルビプロフェンプラスター剤の長期投与時の有効性および安全性について
Long-Term Efficacy and Safety of S-Flurbiprofen Plaster for Osteoarthritis Patients
八田羽 幾子
1
,
大塚 昇
1
,
松下 勲
1
,
松本 秀男
2
,
星野 雄一
3
Ikuko YATABA
1
,
Noboru OTSUKA
1
,
Isao MATSUSHITA
1
,
Hideo MATSUMOTO
2
,
Yuichi HOSHINO
3
1大正製薬株式会社医薬開発本部
2慶應義塾大学医学部スポーツ医学総合センター
3自治医科大学医学部整形外科
1Development Headquarters, Taisho Pharmaceutical Co., Ltd., Tokyo, Japan
2Institute for Integrated Sports Medicine, School of Medicine, Keio University, Tokyo, Japan
3Orthopedics Surgery, School of Medicine, Jichi Medical University, Tochigi, Japan
キーワード:
エスフルルビプロフェンプラスター剤
,
S-flurbiprofen plaster
,
長期投与試験
,
long-term study
,
変形性関節症
,
osteoarthritis
Keyword:
エスフルルビプロフェンプラスター剤
,
S-flurbiprofen plaster
,
長期投与試験
,
long-term study
,
変形性関節症
,
osteoarthritis
pp.327-338
発行日 2017年4月25日
Published Date 2017/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408200789
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背景:エスフルルビプロフェンプラスター剤(S-flurbiprofen plaster,以下SFPP)は経皮吸収性と組織移行性に優れた非ステロイド性抗炎症薬(non-steroidal anti-inflammatory drug,以下NSAIDs)のテープ剤である.本試験は,変形性脊椎症を含む変形性関節症(osteoarthritis,以下OA)患者を対象とした長期投与時の有効性および安全性の確認を目的として実施した.
対象と方法:OA患者201例(男50例,女151例,平均66.3歳)の計301部位に前治療NSAIDsから切り替えてSFPPを52週間貼付した.今回,SFPPの長期投与における有効性の特性およびリスク因子と安全性の関係について検討した.
結果:SFPPは前治療NSAIDsの成分に関わらず,さまざまな関節のOAに対して2週後から有意な改善を示し,52週後まで効果を維持した.貼付部位副作用は46.8%に発現し,その内92.9%は無処置または休薬・薬物治療により改善し,貼付を継続できた.光線過敏症は発現しなかった.全身性副作用は9.0%に発現したが,臨床上問題ない程度であり,全身性NSAIDsの短期併用による明らかな影響はなかった.
まとめ:SFPPは早期から効果を発揮し長期にわたり有効性を維持できた.また,52週間継続貼付下でも安全性に優れた外用貼付剤といえる.
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