Japanese
English
臨床経験
変形性関節症に合併した骨内ガングリオンの2例
Two Cases of Intraosseous Ganglion with Osteoarthritis
鈴木 裕彦
1
,
真鍋 等
1
,
佐藤 明
2
Hirohiko Suzuki
1
1高松平和病院整形外科
2香川医科大学付属病院病理部
1Department of Orthopaedic Surgery, Takamatu Heiwa Hospital
キーワード:
骨内ガングリオン
,
intraosseous ganglion
,
変形性関節症
,
osteoarthritis
,
大腿骨
,
femur
,
脛骨
,
tibia
Keyword:
骨内ガングリオン
,
intraosseous ganglion
,
変形性関節症
,
osteoarthritis
,
大腿骨
,
femur
,
脛骨
,
tibia
pp.635-638
発行日 1992年5月25日
Published Date 1992/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900861
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抄録:変形性関節症に合併した骨内ガングリオンの2例を報告する.症例1は55歳の女性.右足関節痛を主訴として来院した.X線にて足関節の関節症性変化および脛骨遠位端の骨透亮像を認めた.同部の掻爬,骨移植を施行した.病巣はゼリー状の液体を含む嚢腫であり,病理所見と合わせ骨内ガングリオンと診断した.症例2は67歳の男性.右膝関節痛を主訴として来院した.X線にて膝関節の関節症性変化および大腿骨内顆の骨透亮像を認めた.また,関節内に多数の骨軟骨腫を認めた.人工関節置換術を施行した.術中,病理所見は症例1と同様であり,骨内ガングリオンと診断した.
骨内ガングリオンは比較的稀な疾患である.本症は特異的所見に乏しく,鑑別診断が重要である.本症例では,ともに変形性関節症に合併しており,特に関節症性骨嚢腫との鑑別が重要であった.
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