最新基礎科学/知っておきたい
肩甲帯のバイオメカニクス
大木 聡
1
1那須赤十字病院整形外科
pp.1210-1213
発行日 2015年12月25日
Published Date 2015/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408200418
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■はじめに
肩関節は人体の中で最も大きな可動域を持つ関節である.体幹に対して上肢を適切な場所に位置させることが重要な機能となるため,胸郭に対しての上腕の動きが肩関節の動きとして評価されることが多い.しかし,これは肩甲胸郭関節と肩甲上腕関節の動きの複合である.拘縮肩や腱板断裂といった肩疾患による肩関節疾患は肩甲上腕関節に病変が起こるため,肩甲上腕関節の動きが評価される一方で,肩甲胸郭関節の運動の病的意義は依然として不明な点が多い.
ここでは肩甲胸郭運動の表記方法と,代表的な疾患での肩甲帯運動異常について述べる.
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