整形外科/知ってるつもり
3Dプリンター人工骨
鄭 雄一
1
1東京大学大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻(医学系研究科兼担)
pp.1080-1083
発行日 2014年12月25日
Published Date 2014/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408200064
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■背景
世界的な社会の少子高齢化に伴い,不可逆性疾患は加速的に増加している.不可逆性の臓器不全に対しては,原因除去を主な対策とする従来の医療戦略は効果が低く,そのため臓器移植や人工臓器が用いられているが,それぞれドナー不足や機能代替不全の問題があり,最近では組織工学を用いた再生医療が盛んに研究されている.組織工学の3本柱は,細胞源・シグナル因子・足場素材である.iPS細胞などの発見に伴い,細胞源の研究に脚光が当たっているが,他の2者も十分に検討され組み合わせることで臨床的に有用な再生医療が実現する.われわれのグループでは,足場材料とシグナル因子に焦点を当て研究を行っている.今回はそのなかでも,バイオマテリアルの3次元造形に関して述べる.
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