Japanese
English
誌上シンポジウム 高位脛骨骨切り術の適応と限界
長期成績から
Indication and Limitation of High Tibial Osteotomy from Long Term Outcome
瀧澤 勉
1
,
秋月 章
1
,
堀内 博志
1
,
山崎 郁哉
1
Tsutomu TAKIZAWA
1
,
Shaw AKIZUKI
1
,
Hiroshi HORIUCHI
1
,
Ikuya YAMAZAKI
1
1長野松代総合病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Nagano Matsushiro General Hospital
キーワード:
変形性膝関節症
,
osteoarthritis of the knee joint
,
高位脛骨骨切り術
,
high tibial osteotomy
,
長期成績
,
long term outcome
Keyword:
変形性膝関節症
,
osteoarthritis of the knee joint
,
高位脛骨骨切り術
,
high tibial osteotomy
,
長期成績
,
long term outcome
pp.1191-1194
発行日 2012年12月25日
Published Date 2012/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408102540
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
外側楔状閉鎖型高位脛骨骨切り術の長期成績は良好で,本邦の長期成績は高位脛骨骨切り術の限界を示していると思われる.外側楔状閉鎖型高位脛骨骨切り術後10年を過ぎるころから人工膝関節置換術を行う症例が増え,内反変形が進行する症例だけでなく,膝外側角が良好でも人工膝関節置換術を行う症例がみられた.一方,内側楔状開大型高位脛骨骨切り術の術後成績も良好であり,本法はさらに早期荷重が行える利点がある.しかし術後に脛骨後傾角の増大および膝蓋骨の低位化が生じ,これらが長期成績にどのように影響するかは解明されておらず今後の課題である.内側楔状開大型高位脛骨骨切り術の適応は膝外側角が185°,屈曲拘縮が10°以内の活動性の高い比較的若年者で,それ以上の高度変形は外側楔状閉鎖型高位脛骨骨切り術の適応と考えている.さらに最近の人工関節置換術の進歩から,高位脛骨骨切り術のみではなく,年齢と変性度さらに患者の活動度を考慮し治療法の選択を行うべきと考える.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.