Japanese
English
誌上シンポジウム 創傷処置に関する最近の進歩
創傷治癒の基礎知識
The Mechanism of Wound Healing
夏井 睦
1
Makoto Natsui
1
1石岡第一病院傷の治療センター
1Ishioka Daiichi Hospital
キーワード:
創傷治癒
,
wound healing
,
創感染
,
wound infection
Keyword:
創傷治癒
,
wound healing
,
創感染
,
wound infection
pp.763-766
発行日 2009年8月25日
Published Date 2009/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408101560
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創面では欠損した組織の細胞の増殖で組織修復が得られるが,その際に重要なことは創面の乾燥を防ぎ湿潤状態を維持することである.さらに消毒薬などの創傷治癒を妨害する薬剤も使用してはならない.消毒薬は蛋白質変性作用で殺菌するが,人体細胞と細菌では細胞壁に守られている細菌のほうが消毒薬に強い抵抗力を持っているためである.さらに創感染のメカニズムから創感染の治療と予防において細菌の除去ではなく感染源の除去が本質であることを説明する.創面からメシチリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が検出される細菌学的・生物学的理由も明らかにする.
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