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誌上シンポジウム 腰椎変性側弯の治療選択
特集にあたって
Preface
田口 敏彦
1
Toshihiko Taguchi
1
1山口大学大学院医学系研究科整形外科学
pp.750
発行日 2008年8月25日
Published Date 2008/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408101336
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従来,脊椎側弯症の治療の主な対象は,小児期から10歳代の特発性側弯症であった.しかし最近では腰椎変性側弯症が注目されるようになってきた.臨床症状が主には変形だけである特発性側弯症に対して,腰椎変性側弯症では,痛みやしびれ,間欠性跛行などの臨床症状を呈し,ADLやQOLを著しく低下させる.また高齢化が進む現在では日常臨床でもよく遭遇する疾患になってきている.
腰椎変性側弯症が神経症状を有する場合,その原因は椎体の回旋変形や椎間関節の肥厚のための神経圧迫によるものが多い.本症の最も典型的なX線所見の特徴は,L4-5間での椎体の側方すべりとL3-4間での椎体の回旋変形である.中には前額面や矢状面あるいはその両方でのimbalanceがみられるものもある.また前額面の側弯だけでなく矢状面での腰椎前弯の消失も特徴的である.
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