整形外科philosophy
一整形外科医として
山野 慶樹
1
1大阪市立大学大学院
pp.1409-1415
発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100870
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40年間にわたり整形外科全般を一途にやってきた.この間取り扱う傷病は移り変わり,診断・治療機器の進歩,さらにバイオロジー,バイオメカニクスをはじめ医科学の進歩に伴い臨床医学も理論的になり,大きく変革した時期であった.ほとんどが教育施設である大学病院であったことから,それとなくあるいは否応なく医師としてあるべき姿を模索したが,まずは患者のための医療を第一に率先垂範を心がけてきた.大学病院として新しい研究や先端的治療法の追究のなかにあって,施設や症例さらには先輩,後輩に恵まれ,努力の甲斐があったことは幸いであった.病院の性格から患者の多くが診断や治療のいわゆる難治例で,正面から対峙せねばならず,困難な症例に対しては文献を渉猟したり,私なりに理論的に考え新しい方法も含め,それぞれに良いと思われる方法で対処してきた.振り返ってみると一整形外科医としての足跡に思える.
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